終わった感をつくる
リサーチトリップの終わりには長い道のりを走りきったという強烈な感覚がともない、やりきった様な気になる。ともすればそこで燃え尽きてしまいそうになることもあるが、プロジェクト全体としてはある段階が終わっただけであって最終的なリサーチのアウトプットへむけて、プロジェクト自体はそこから折り返しの行程が続く。
本当のゴールはプロジェクトの最終的なアウトプットを含めたあらゆる行程を完了すること。これを達成することによってチームとして大きな区切りを作ることはできるが、メンバー個々人のもちこんでいるそれぞれのモチベーションに対する区切りも重要だと思う。旅のどこかしらで、リサーチやチーム内の議論や誰かの発した言葉、インタビューから、なにかしらが個人に還元されていくことがある。でもそういうことはいつもすぐにおこるわけではないし、何年も経ってからつながることもある。プロジェクトから何かを持って帰れるかどうかはそれぞれの心がけ次第でもある。ただ誰かがモヤモヤした状態のままプロジェクトが完了してしまう、というのも気持ちの悪いものだ。そこでものすごく月並みだが、後方支援のメンバーも含めてチーム全体でとにかく最後に集まって、ざっくばらんに話したりしながら打ち上げて「終わった感」をつくり、区切りを共有することは、プロジェクトが継続する場合は特に、想像する以上に重要ではないかと思う。